えぇ、はい。

ええ、ただの自己満。

マイルドセブン

おれの父親はおれが生まれる前からずっと自営

 

業で内装屋をやってて、おれが生まれる前から

 

煙草を吸う。

 

婿入りでうちの実家に入ったっぽい。

 

でも全然家の手伝いはしない。

 

おれが実家にいた時はある程度してたんだけ

 

ど、おれが東京に行ってからはめっきり手伝い

 

をしなくなったらしい。

 

おれはてっきり家族みんな仲良いもんだと思っ

 

てたけど、家族の中にも折りが合う合わないっ

 

てのはあるんだね。

 

じいちゃんの米作りがあんまり気に食わないら

 

しく、だめらしい。

 

父親はいつも朝早くて、帰ってくるのは夜遅

 

く。

 

よくちっちゃい頃はタバコやめてよーなんて言

 

ってたけど、まあやめないよね。

 

酔っぱらうとやたら絡みがウザく、なんか言っ

 

てきたと思ったらいびきかいて寝てやがる。

 

酔っ払った時の父親のチューほど恐怖なものは

 

なかった。

 

おれ、よくワンワン泣きじゃくってました。

 

いっつもヘラヘラしてて、母親に怒られてばっ

 

かの父親です。

 

「じいちゃんと米作らないのかよ。」

 

「内装屋はいつまで続けるんだよ。」

 

「煙草くさいからマジでやめてくれよ。」

 

「もうちょっとじいちゃんと仲良くしろよ。」

 

って言い続けてたけど、いつも

 

「うーん」

 

で終わる。

 

ヘラヘラしてた父親だけど、ほんとは1人で悩

 

んでたんだなと23歳の誕生日の日にふと思った

 

わけです。

 

「お前は家のことなんか考えなくていいんだ

 

や。

 

じいちゃんが動かなくなったらおれがやるか

 

ら。

 

和磨には和磨のやりたいことがあるんだから、

 

そっちに進みなさい。」

 

って言ってくれた父親。

 

家のトイレでずっと煙草吸って、家族に煙たが

 

られてた父親。

 

でも煙草吸いながら、おれたちのことどう養っ

 

ていくかずっと悩んでたんだなぁと最近思うわ

 

けです。

 

20年以上ずっと1人で内装屋を続けて。

 

会社みたいに代わりのいない体ひとつで家族を

 

養うって大変だったろうな。

 

おれは着物屋で頑張ろうと思います。